『黄色い王様』
唐突だが12月22日は冬至。
冬至というと皆さん毎年きまって『冬至かぼちゃ』を食べてゆず湯に入るんではなかろうか?
前回までで、サトー商会の冷凍野菜の”おいしさ”と”こだわり”を知った私は
「せっかくなら美味しいかぼちゃが食べたい」と思い、今度は自らバイヤー達を束ねるC部長にそれとなく聞いてみた。
「あのー、美味しいかぼちゃが食べ・・・」
『美味しいかぼちゃあるよ』
あった。やっぱりあった。
私の問いに食い気味で教えて頂いた商品はこちら。
『JFSA 黄王かぼちゃ』
聞くに、このかぼちゃは北海道で生産されているかぼちゃで、一般のかぼちゃとは一味違うようだ。
そもそも品種が違うという。
一般に最も多く出回るのは、「えびす」や「みやこ」「くりゆたか」かぼちゃだ。
このかぼちゃはというと・・・
『黄王(こうおう)』
「王」の名を冠したもので中途半端なやつはいない。
やはりこいつも凄いのだ。
黄王かぼちゃは、独自に育種した新品種だ。
「えびす」など他の北海道産かぼちゃと比べて糖質(デンプン)が高く、水分が低め。
だからホクホクで、しかも甘いという訳だ。
そしてもう一つの特徴として、通常のかぼちゃに比べてつるにつける実が少ない。
1つの実に栄養が詰まってその分美味しさも凝縮されている。
収穫できる量が少ないことと引き換えに、実がおいしくなるという価値のあるかぼちゃなのだ。
黄王かぼちゃは皮が硬く家庭の包丁では歯が立たないため、青果としての流通はしていない。
さらに独自の品種のため、どこでも購入できるわけではない。
ここまで聞くと、このかぼちゃがただものでないことが伝わってくる。
次はいざ実食!である。バイヤー達に倣って他社製品の冷凍かぼちゃに生のかぼちゃも含め8品ほど煮て試食してみた。
ベチャつくこともなく、すごくホクホク。臭みもない上品な甘さ。
うん。優勝。
黄王かぼちゃと生のかぼちゃを比べると、その調理時間の短さもさることながら、香りの差が大きかった。
よく言えば、自然の香りだが少し気になる香りが生のかぼちゃにはあった。
黄王かぼちゃは味の染みも抜群。上品な甘さと煮汁とのバランスがとてもよかった。
他社製品の冷凍かぼちゃと比べても、食感と甘さという部分において一番だった。
いよいよ、このかぼちゃの存在は実家の母にも教えたくなった。『黄王かぼちゃを食べたら、他のかぼちゃには戻れないかもよ』って。
またC部長によると、裏ごしをするために皮をむく場合を除いて、冷凍のかぼちゃは凍ったまま調理することでその真価を発揮するそうだ。
解凍することなく急速に加熱することで、特有のほっくりした食感になるという。
これはグラタンにしたり、そぼろ煮やバター醤油で食べてもおいしそうだ・・・なんて思いながら
サトー商会で買ったあんこと一緒に一足早く冬至かぼちゃを楽しんだ私であったが、これが絶品であったことは言うまでもない。
『黄王で冬至かぼちゃ作ってみませんか?』